
平成25年4月16日、全校生徒が集まり花まつり法要(仏生会法要)を、お勤めいたしました。
花まつりはお釈迦さまの誕生をお祝いする法要で本来ならば4月8日に行われますが、本校は
始業式と重なりますので、日を変えてお勤めしています。
法要は、音楽科 谷先生によるパイプオルガンの「衆会」の演奏で始まります。
聖歌隊による、献灯、献華
クラス代表による献華
学校長による灌仏の後、聖歌隊の生徒による敬礼文・三帰依
音楽科生徒による奉讃文
敬礼文・三帰依、奉讃文は、伴奏を伴わない斉唱または独唱で行います。
ご法話は相愛中学校高等学校校長 安井大悟先生です。
<法話>
4月8日は釈尊のお生まれになった日です。"花まつり"として世界中の仏教徒がお誕生祝いをする日です。
約2500年前、ヒマラヤ山麓、現在のネパールにカピラ国がありました。国王スッドーダナ、お妃マーヤーの間に王子シッダールタとして釈尊が誕生されました。誕生と同時に7歩あゆまれ、右手で天を、左手で地を指さし『天上天下唯我独尊』と声高らかに叫ばれたと伝えられています。
"花まつり"として釈尊のお誕生祝いをすることは、相愛中学生・高校生として大事にすべきことを再認識するという意義を持っているのです。
まず今日、お家に帰ったらあなた方の生まれたときの体重を親御さんに尋ねてみてください。だいたい2500~3800gの間くらいじゃないかと思います。
じゃあ、日本一軽量の赤ちゃんの記録はいくらだと思いますか?265gです。これは世界でも2番目に軽い赤ちゃんだったと記録されています。
265g バナナ一本分なんです。たったこれだけの身体に、人間としての"いのち"が宿り、消えることなく育ったたくましさ、超未熟児として生まれたはかなさ、あわれさをあわせ持つ"いのち"を消すまいと、信じられないほどの周りの力がこの"いのち"に注がれ、今は元気な小学生です。
"いのち"とひらがなで書く場合は...私という存在はこの世に肉体がある時だけの存在ではなく、私にわからないだけで、私として過去にも未来にも存在する...という考え方に立つのです。
"命"と漢字で書くと、これは今生、つまり現世に私がおあずかりしている間の限定的な命を指します。
親や周囲の人々から大事に育ててもらったという思い...これを通して私の"いのち"は大切なものだと気づいていく。このことから周囲の"いのち"、次の世代の"いのち"を大切にしていこうと思うのです。
愛されていない"いのち"は一つもありません。
尊ばれていない"いのち"は一つもありません。
そして、"いのち"は自分のもの(つまり所有物)とは考えないでくださいね。仏さまからのあずかりものですから、おあずかりしている間、ピカピカに磨く行動に心懸けてくださいね。
法話の後、花まつりの歌を斉唱する中、各クラス代表が灌仏をして、法要を終えました。
宗教教育委員長 太田 正見