
5月21日(水)親鸞聖人降誕会(ごうたんえ)法要が本校講堂にて勤修されました。 降誕会法要は、宗祖親鸞聖人が1173(承安3)年5月21日にご誕生になられたことを、共々にお祝い申し上げるご法要です。 親鸞聖人は日野の里(京都府伏見区)に誕生されました。父は藤原の一門である日野有範(ひのありのり)で、母は吉光女(きっこうにょ)という方であったと伝えられています。
以下は、生徒用に配布されたリーフレットです。左の写真は日野誕生院 親鸞聖人童形像で、右の頁は降誕会の案内が示されています。
【リーフレット】
本日は、相愛学園をあげてのご法要です。 本校からは生徒を代表して、高校1年生と中学1年生、高中生徒会、そして聖歌隊が参加しました。
【講堂客席】
来賓の方、相愛大学の学生など、多くの参列者と共に降誕会のお勤めを行いました。
【献華】
聖歌隊による献華
【三奉請】
相愛大学聖歌隊による三奉請 相愛大学聖歌隊には、本校からの卒業生が多く参加しています。
【敬礼文・三帰依】
中高聖歌隊、大学聖歌隊による敬礼文・三帰依先唱
【校長】
安井校長による焼香
生徒会代表焼香
【理事長法話】
法要の後には金児理事長より『見えないものの大切さ』についてご法話をいただきました。 浄土真宗の教えである「他力」の教えは「自力」=自分の力、「他力」=他人まかせという意味で受け止めるのではなく、阿弥陀仏の「われにまかせよ、必ず救うぞ」の呼び声、念仏こそが絶対他力であると説かれます。そこで親鸞聖人の「他力」の教えを京都大学教授で解剖学専攻の平澤興さんのお話を交えてお話くださいました。 私たちはものを食べます。それは自分の意志で行いますが、それ以降はまったくのあなたまかせ。摂取したものを肝臓が分解し、ビタミンやミネラル、糖分など、体に必要なものと不要なものに選別し、排出します。そこに私の意志はありません。人間は生物である以上、空気など必要なものを摂取して生きていきますが、自力以上のはたらきがなければ生きていけない。そこに自分の意識、行動の限界があります。 親鸞聖人は自分の力だけで生きていくことはできない、見えているもの、聞こえているものがすべてではなく、多くの支えによって生かされて生きているいのちの存在に気づかれました。だからこそ自らのことを煩悩具足の凡夫といわれ、お念仏こそが誰でも救われる教えであることを説かれました。
親鸞聖人がお生まれになったおかげでこの相愛学園が今あります。そしてお念仏の教えに出遇わせていただきました。本日は親鸞聖人の降誕会にご縁をいただき、お念仏に遇い得た私たちが、この時代にどのように生きていくべきか、今一度深く考える機縁となりました。
最後に参列者全員で宗祖降誕会の歌を歌い、親鸞聖人お誕生のお祝いし、法要を終えました。
【讃歌斉唱】
宗教部長 太田正見