相愛高等学校 相愛中学校 オフィシャルブログ
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2014年07月19日

1学期終業式

26年度1学期の終業式ならびに表彰式・壮行会を、高校中学合同で本校講堂において実施しました。

 

校長先生のお話

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終業式

 

文化庁による国語世論調査が毎年行われています。

朝日新聞の"天声人語"にとりあげられたりして興味を引きますから、この10年程は報告を手に入れております。

 

前回平成242月に調査された平成23年度の報告書のテーマは『日本人の言語生活』でした。日本語の4つの能力「読む」「書く」「話す」「聞く」のいずれも低下していると思う・・・と答えた人が6割を超え、中でも「書く力」の低下を指摘した人は8割を超えたのです。とりわけ「漢字を正確に書く力が衰えた」と答えた人の割合は6割を超え、10年前に調査した時より25%も増したのです。この結果を受けて報告書は、情報媒体の多様化による言語生活への影響は著しく、日本人の言語生活に大きな変化が起きているとまとめられました。

 

今回、平成24年度の報告書では『日本人のコミュニケーション』というテーマが掲げられ、前回の言語生活から人間関係に踏み込んで、人とのコミュニケーション手段としての日本語に焦点があてられたのです。

 

「自分の言いたかったことが相手に伝わらなかった経験」について、63.4%の人が「ある」と答えています。その理由として「自分の話し方に問題がある」と思っている人の割合が55%もあり、年代別にみると若い世代が高く、20代で67.5%1619歳では80.4%もありました。ところでこの1619歳は男女を分けずにみた数値でしたが、内訳は男性は76.7%、女性は85.7%あり、若い世代とくに10代後半の女性は『自分の言いたいことが相手に伝わらなかった経験を度々持ち、その理由として、多くが自分の話し方に問題があるのでは...』と思っていることになるのです。

前回の「書く力」の低下に加え、今回の若い世代の女性の『自分の話し方に問題があるため自分の言いたいことが相手に伝わらないのではないか...』との自信のなさが露呈されると、果たして学校教育の努力だけで解決できるものだろうかと悩んでしまいます。

さらに今回の調査は「人とのコミュニケーションが難しい」と感じる人たちに尋ねる項目が設けられております。どうして難しいと感じるのか、コミュニケーションですから自分の話し方の問題点ばかりでなく、話し相手に対して覚える不快感を複数挙げてもらうことも行われております。自分の言いたいことが伝わらなかった経験をお持ちの10代後半女性に尋ねました。

①話したり聞いたりする時の態度が悪い(45.5%

②言葉や態度の裏に隠された意図を感じる(36.4%

③敬語の使い方など言葉遣いに問題あり(33.3%

④話が理解されず会話がかみ合わない(30.3%

⑤相手があまり話さない(27.3%

不快感の多い順に並べられると上位5つがこれになります。一方で、今後自分自身が取り組むべき国語の知識や能力にかかわる課題を挙げてもらいました。1619歳女性の答え上位が次のことでした。

 ①説明したり発表したりする能力(51.5%

 ②考えをまとめ、文章を構成する能力(39.4%

 ③敬語等の知識(30.3%

 ④漢字や仮名遣い等の文字や表記の知識(24.2%

 ④語句や慣用句等の知識(24.2%

 

さて、言うまでもなく人は人との関わりの中で生きています。日本語という言語生活が人と人のコミュニケーション手段であり、日本語の4つの能力を使いこなしながら私たちは人同士の関係性を深めていっているのです。

 私は、相愛の乙女たちに、この報告書にまとめられた10代後半の女性の顕著な悩みや話し相手に抱く不快感を共有して欲しくないと思っています。

 そのためにも、これから迎える長期休暇は日常の学園生活とは違ったリズムで過ごすことのできる良い機会だと考えていますので、次の提案を致します。よければ試みてくれませんか?

 ①異世代の人々と積極的に会話をしてみる。

 ②本や新聞をたくさん読むことで日本語表現の美しさに出会う。

 ③文庫本を手に、木陰で過ごす数時間を何回か持つ。

 ④読書や新聞から得た新しい表現法を自分の会話や作文に、折にふれ応用してみる。

 ⑤田舎の祖父母や、いつもはメールしかしない友人、あるいは身近な父母へ手紙を書く。

などです。お薦めします。

 校長 安井大悟』

 

書道で表彰された生徒・英語検定に合格した生徒を表彰しました。

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その後、生徒会長の町田さんよりインターアクトクラブの活動で発展途上国の子供たちへ文房具を送るために全校生徒へ協力を呼びかけました。

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生徒指導の竹内先生より夏休み中の注意事項が案内されました。

 

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相愛生の皆さん、明日から待ちに待った夏休みが始まります。

今だからできること、今しかできないこと、今こそやらなければならないこと。

人それぞれいろいろあると思いますが、自分の人生を左右する夏休みになる人もいると思います。自分が何をするべきか?何をしたらダメなのか?よく考えて夏休みを過ごしてください。

 2学期の始業式には、元気な姿で会えることを楽しみにしています。

 

 

 

 

広報部

2014.07.19
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