
《キャリア教育推進部より生徒のみなさんへ》
副題に「文化祭は教育の場である」という副題をつけましたが、この話題はすでにキャリア教育の夏の課題第3問からスタートさせています。生徒の皆さんには、回答と解説を校内B棟2階エントランスにあるインフォメーション・ディスプレイで流し続けていますので、経営経済学の一端に触れることが了解されているのではないかと思います。
さて今回は、模擬店と危機管理という視点で、文化祭模擬店がキャリア教育の機能を果たしていることに意識をしてもらいたいと思います。
順に、マネジメントするための設定などをまとめてみると、次のようになる。
(ただし、食材・販売物についての内容検討は、危機管理事項も多く含まれるがここでは省く)
□模擬店の目標は、良かった・美味しかったと評価してもらえること。
□模擬店の使命は、生徒ならびに来場者の食を支えること。
2000名だとすると昼食ブースで頭割りしてみること。1ブース(店舗)300食くらい。
危機管理〈優先順位はあろうけれども...〉
〈販売ブース視点から〉
〇食の安全 衛生面、防疫:ブラックライトを当てて洗い残しを確認。
〇火傷の回避(コンロ・火・鍋/販売物)
調理面での安全確保/販売員の安全確保/購入客の安全/ガス管の配管と予防策
〇販売時の安全
一時に来客の可能性は否定できず できる限り並ばせるな!
長蛇の列は、購買意欲減退につながる → スムーズな販売 客の動線
〇販売ピーク
11:00~13:00 300食が販売予定なら、はじめの150~200食の供給が大切
〇制作時間
試作時に試作単位の時間計測 当日の制作予定を熟考する
〇販売時間
商品のパッケージング~おつり・商品の渡し 客あたりの時間を短くかつ丁寧に。
〇勘定を間違えるな
商品代金の受け取りとおつりだけではない
商品の販売数と損益分岐点を事前に算出せよ
販売中にその時点での販売数が把握できるか
〈購入客目線から 上記の目線で取り上げたモノは省く〉
〇購入時目線
どこで何が販売されているか知りたい/どこに並べば良いのか/
早く商品を購入するコツ/待ち時間/価格と量/
〇購入後
安全に混雑を抜けていけるか/どこに運んで食べるか/食べる場所は近くにあるか
〇食事中
文化祭の演目を楽しめるか/
〇食後
食品ゴミはどこに捨てるのか/テーブルなどを汚した場合は
レストランやフードコート運営会社ならば、どれをしくじっても会社存続の危機となると考える。企業経営のための学びは充分だろうか。それぞれに答えを出すのではなく、総合的にも考えてみよう。 教科活動以外に学べることは危機管理だけではない。学べるテーマを見つけ出そう。
キャリア教育推進部 部長 若生哲