相愛高等学校 相愛中学校 オフィシャルブログ
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2015年06月05日

ウィルスの脅威が植物にも (キャリア教育推進部)

 植物学者でも病理学者でもないけれど、見つければ報告する義務があるのではないかと思いますので、皆さんに見ていただきます。  


すでに官報に出て久しいPPV(プラム ポックス ウィルス)です。人には感染しませんが、梅には感染し、ワクチンはありません。変異して人に感染することもないとされています。梅樹には(人間のためのワクチン開発が優先ですから)感染はどんどん広がります。兵庫県伊丹市内の梅樹をすっかり伐採してさらなる感染の危機を回避し、育樹生産の文化を守ろうとするニュース報道は記憶に新しいところです。 

 アブラムシなどが媒介となって感染し、数年かけて梅樹を弱らせていくもののようです。一般には花の数が減ったなと気づきようやく感染が知られるようで、すでに海外では大きな被害があると植木屋の友人(渡米すれば植物学者として扱われる方なのですが)に7年ほど前に聞きました。東京青梅市で感染木が見つかってから、昨年のニュースまで随分時間がかかったように感じましたが、その間感染木を見せてもらった経験から、府下最大級の梅林を覗いてみますと、残念なことに見つかりました。わたし自身が撮影したものですが、ご覧ください。(葉のうえにうっすら輪紋があらわれるのが特徴です) 

 これは樹木一種の喪失の危機ではありません。これは千数百年前に大陸から太宰府を通って渡来した文化的影響の大きな植物の危機であり、梅花、梅香、梅干、梅酒などの危機であるのです。ウグイスのよすがとされたこの樹木の喪失が何を意味するか、全貌をつかみきれないままレポートしています。「見る」、「気づく」からわかることはたくさんあります。こういうのがキャリア教育視点と言うのでしょうが、一般には危機管理なのでしょうね。

image1.jpg

2015.5.31撮影

追記 http://www.pref.osaka.lg.jp/nosei/ppv/

 大阪府も注意喚起を掲げていますが、対策の詳細はこのサイトではわかりません。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/keneki/k_kokunai/ppv/ppv3.html  

農林水産省のPPV関連情報のサイトに詳しいです 平成25年5月に、和歌山での発見と防除(伐採)が報告されています。記事中、それまでの防除のための伐採実施は、東京都・兵庫県だけであるようです。


キャリア教育推進部

2015.06.05
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