相愛高等学校 相愛中学校 オフィシャルブログ
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2010年11月13日

平成22年11月13日 ~子育て講演会を実施しました~

 11月12日(木)中学校の保護者懇談会に合わせて、子育て講演会を開きました。


 講師は相愛大学客員教授の岩堂美智子先生です。


 「思春期・青年期の親子関係」と題して約1時間、レジュメも交えてお話し頂きました。
穏やかなお話しぶりの中に、しっかりと子どもを見つめておられるお姿が見え、大阪市立大学の名誉教授として、また「大阪市立子育ていろいろセンター」の初代の所長として様々な問題にアドバイスされてきた頼もしい「お母さんの先生」であると感じました.。

 思春期の3つの特徴、つまり乗り越えるべき3つの壁は、①「男性、女性としての成長を受け入れる」こと、つまり親として自分の経験を話して、大人の体になることは嫌なことではなく、受け入れるべきこと、喜ぶべきことであると伝える、②「新しい時代のジェンダー観を親も子も理解する」こと、すなわち男らしさ、女らしさも色々なレベルがあるので、私の子だからこのような女性になって欲しいと一方的に思うことを止める。「この子は私の子であると共に、私の子ではない。独立した人格である」と考える、そして③この時期の3つ目の特徴は「自分とは何かを知る時期である」と言われました。

 中学や高校に入学して自分よりも勉強やスポーツまた演奏などが上手な友人を見て悩み、自分にはなぜあのようにできないのかと考えるところから自分探しを始める時期だそうです。この時期は自分を嫌いになると共に、自分を過大評価にしてナルシズムにおぼれる時期であり、この二つの感情の間を揺れ動く時期であることを親はしっかりと受け止めてやって欲しいと言われました。

 また岩堂先生は「子を持つだけでは親にはなれない。自分から意識して親にならなければならない」と言われて、親の意識改革こそが上手な子育ての秘訣だと強調されました。

 最後に「子どもが育つ魔法の言葉(PHP研究所)」を引用されて、『和気あいあいとした家庭では子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる』という言葉を引用されて、居心地のいい環境、様々にアドバイスする知人、友人、親戚、隣人のネットワークを親が作ることによって、生きていることはいいことなのだというメッセージを伝え続けることが現代に求められることだと言われました。

 先生は講演の後で、4時半からの南港の相愛大学での「子育て支援論」の講義に向かわれましたが、相愛高校の3年生が4名この講義を聴講している、毎回熱心に聞いてくれて嬉しいと言われて、本校を後にされました。この4名の生徒は相愛大学の「人間発達学部」の教育系の学科に進学を希望している生徒で、系列校としての協定に基づいて大学の授業を先取りして受ける「オープンセミナー」に参加している生徒です。
(校長 牧本英男)

2010.11.13
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