2月9日(木) 10時30分より本校講堂において、昭和20年に相愛女学校を卒業された皆様をお招きし、
高校3年生の皆さんと交流会が開かれました。
大阪大空襲などの戦争による混乱の中、卒業証書を手にする事も出来なかった(卒業証明書は発行
されていた。)皆さんを2月23日(木)の高校卒業式にお招きし、学園としてあらためて卒業証書をお渡し
することとなっています。
交流会は、戦前・戦中・戦後の相愛学園の様子や大阪空襲後の街の様子などの写真やビデオなどが
スクリーンに映し出され、その後、当時の卒業生8名の皆さんと、高3生の代表6名によるパネル
ディスカッション形式で行われました。
卒業式直前に空襲があり現在の音楽教室を除いた他の校舎が焼失した事や、勤労奉仕で2年間ほど
授業も殆ど受ける事ができなかった事、困難な学校生活の中でもほんの少し乙女としての喜びもあった
事、当時の食糧事情の悪さや、砲兵工廠で勤労奉仕をしていた同級生を亡くし、級長として本人確認を
行い、荼毘にふし家族のもとに遺骨をお返しした痛ましい話などが語られ、高3生や保護者の方も熱心
に聴き入っておられました。
その後、場所をセミナー室に移し、67歳差の相愛の先輩・後輩として会話が盛り上がり有意義なひと時
を過ごしました。
2月23日は素晴らしい卒業式となることが期待されます。
尚、当日のタイトルは「古きを訪ね新しきを知る」ですが、これは論語の中で、「子曰く、故(ふる)きを温
(たず)ね、新しきを知らば、以(もっ)て師と為すべし」と孔子が言われていますが、この故事を引用し
造語としたものであることをご了承ください。
67年という時間、そして戦争という、体験したことのないことについて、現役3年生からはさまざまな
質問が出されました。
左:卒業証書の代わりに発行されたという卒業証明書を手に、当時の様子を語ってくださいました。
右:その卒業証明書です。大変簡素で事務的な書類しか、当時は発行されなかったそうです。