「沙羅の木だより」第1号

平成30年5月1日


校長の安居です。デコポンと20世紀梨をこよなく愛する、「巨人・大鵬・卵焼き」、酉年生まれの典型的A型昭和人間です。早いもので、相愛中学校・高等学校に着任して1か月が経ちました。長い間、公立学校ひと筋に勤務してきましたので、男子生徒が一人もいない環境と、土曜日のお仕事にはまだまだ慣れません。130年の歴史と伝統ある相愛学園の一員として、気分は新任教員のつもりで頑張ってまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、私は至って凡人ゆえ、気の利いた文章を書くことはできませんが、これから折にふれて、日々感じたことや思ったことなど、徒然なるままに書き綴りたいと思っています。名称は「沙羅の木だより」としました。

そもそも「沙羅の木」とは「沙羅双樹」とも呼ばれ、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」という平家物語の一説を思い出す方も多いと思います。齢80歳でお釈迦様がクシナガールの地から涅槃に向かったとき、2本の沙羅の木に横たわったと言われており、沙羅の木は仏教界では特に尊い木とされています。

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相愛学園歌の1番~3番それぞれ最後の部分に、「ああ 相愛の乙女われら立ち寄るや 沙羅の木のかげ」という歌詞があり、相愛生にとって沙羅の木はとても親しみのある木です。この学園歌は、創立70周年を迎えた1958(昭和33)年、当時、相愛女子大学音楽学部長の職にあった山田耕筰先生が作曲し、詩人の大木惇夫氏が作詞して創作されたものです。その披露演奏会が旧講堂において、指揮・山田耕筰、独唱・山田真梨子、合唱・音楽科学生生徒、演奏・関西交響楽団(現大阪フィルハーモニー交響楽団)という豪華なメンバーによって行われました。山田耕筰先生といえば、童謡「赤とんぼ」や「全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)入場行進曲」で知られる、日本を代表する作曲家、指揮者であり、「音楽の相愛」というブランドは、山田耕筰先生によって確立されました。

さて、今日から5月に入り、春の季節から夏の到来を思わせる良い気候が続いています。相愛中高では1日2日と平常授業で、3日からいよいよGW後半の4連休を迎えます。新入生の皆さんも、少しずつ女子校の雰囲気に慣れて、学習やクラブ活動に励んでいることと思います。4月26日には、学年ごとに校外学習にでかけ、クラスメートとの距離も一気に縮んだことでしょう。この11日は校内大会が行われ、29日からは高2修学旅行、6月6日からは中3修学旅行、そして6月13日には体育祭が行われます。おっと、その前に5月22日から4日間、中間考査がありますのでお忘れなく。