「沙羅の木だより」第20号

平成30年8月28日


 相愛中学校・高等学校では、8月24日(金)に第二学期の始業式を行い、約1か月ぶりに生徒の皆さんの元気そうな姿を拝見し、安堵したところです。講話では、「奇跡のような確率を経て、この世に生まれてきた価値を認めたうえで、困難は自分に与えられた試練と捉え、成長するチャンスをもらったと受け止めましょう。思いやりと寛容のこころを持って、楽しく充実した二学期を過ごしてください」とお話ししました。続いて賞状伝達では、美術部が『第67回大阪私学美術展覧会』において、高2の1名と中3の2名が優秀賞、高3の3名が奨励賞を、吹奏楽部が『第57回大阪府吹奏楽コンクール北地区大会』において金賞をそれぞれ受賞しました。また、本年度の『千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要にかかる募集作文選考』において、本校高3音楽科の生徒が最優秀作品に選ばれ、9月18日(火)東京千代田区の国立・千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて執り行われる追悼法要の場で、受賞作文を披露する栄誉を与えられました。相愛中学校・高等学校を代表して、胸を張って朗読してきてほしいと思います。もう一つ、うれしいニュースです。25日(土)和歌山県で開催された第73回近畿ブロック国民体育大会(新体操)に、本校高2の3名が大阪府代表として出場し、見事3位となりました。この結果、10月7日(日)・8日(祝)に福井県で行われる国民体育大会に出場することが決定しました。おめでとうございます! 勉学はもちろん、スポーツや諸活動にもがんばる相愛生をすばらしく、また、誇らしく思います。


 さて、後半は『御堂筋』について少しご紹介します。昭和中期人間にとって御堂筋といえば、欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー)『雨の御堂筋』ですが、そもそも「小ぬか雨降る♪」御堂筋という名前は、北御堂(西本願寺津村別院)と南御堂(東本願寺難波別院)の二つの寺院が沿道にあることに由来します。道幅6メートル、北の淡路町から南の長堀まで約1.3キロメートルの狭く短い道であった御堂筋が、幅44メートル、長さ4.2キロメートルの大動脈に拡幅されたのは昭和12年のことです。工事の完成に合わせてイチョウ並木が800本植えられ、今や御堂筋のシンボルとなっています。イチョウ並木とともに、美しい御堂筋を演出しているのが、規律良くそろったビルのスカイラインで、御堂筋の周辺ビルには百尺(約30メートル)の高さ制限が設けられ、美しい景観を誇ってきました。(注:現在高さ制限は緩和されました)また、建物自体にも趣向が凝らされたものが多く、ガスビルや大丸百貨店などからは、当時の建築家たちの熱意が強く感じられます。

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 「本町あたりにあなたはいると 風の知らせを背中で聞いて♪」 相愛生は、今日も御堂筋のイチョウ並木をほんの少し歩いて登校し、そして下校します。

 追伸、あの曲は別れの歌だったのですね。作曲はザ・ベンチャーズでした。