「沙羅の木だより」第27号


平成30年10月12日


 今日は久しぶりに「相愛へえ?へえ!」をお送りします。皆さん、もうお忘れのことかと存じますが、第1弾は6月上旬第6号で「シンデレラ階段」について紹介いたしました。本日久々の第2弾は「講堂礼拝」です。相愛中学校・高等学校の生徒の皆さんは、毎朝8時30分から各教室で、讃歌~礼拝~朝テスト~SHRというルーティンを行います。それと週に一度、学年ごとの講堂礼拝が行われます。月曜日の高3から土曜日の中1まで、学年朝礼ともいうべき時間で、学年全員そろって讃歌~礼拝まで行い、その後は校長先生による『ありがたーいお話』の時間があります。生徒と接する機会が少ない校長先生にとっては、かわいい生徒たちとコミュニケーションを図る絶好の場となっています。お話の一例を挙げますと『デコポン』『母の日』『船場』『七夕』『250兆分の1の奇跡』『September rain rain♪』『恩師』『お彼岸』などなど、朝イチのことゆえ、生徒の皆さんがリラックスして聞けるよう、そして眠たくならないよう、できるだけ身近なテーマを心がけています。同じ話を1週間かけて、6つの学年に話していくわけですから、当然、学年の個性・カラーがあって、珠玉の『昭和ギャグ』が大いにウケる学年もあれば、シーンと静まり返る学年もあって、校長先生の闘争心に火をつけてくれます。

20181012_saranoki_01.JPG


 過日、講堂礼拝で『煩悩』について、漢字を見せながらお話をしたのですが、そもそも煩悩とは、「煩わせ、悩ませるもの」と書くように、自己中心的な欲望のことで、仏教の世界では、「私たちを苦しめ悩ませる心のこと」と教えています。この自らの煩悩が、自覚するとしないとに関わらず、自らを苦しめ、悩ませているそうです。しかも、煩悩はどれくらいあるかというと、一人に108あって、その108もの煩悩が私たちを苦しめているのです。大晦日に除夜の鐘を108つくのは、「今年も一年間煩悩に苦しめられてきたので、煩悩をなくして、来年こそ幸せな一年になるように」という願いを込めて、お寺で108回鐘をついています。しかし、そんなことくらいで煩悩はなくならないので、毎年煩悩に苦しめられ、大晦日に108回除夜の鐘をつくことになるのです。若いときも、いろんな煩悩に苦しむことがあります。「より最新型のスマホがほしい!」とか「楽して良い大学に入りたい!」とか。ちなみに、校長先生の煩悩は「苦労せずお腹をへこませたい」です。そんな煩悩を乗り越えた向こう側に、『涅槃』と呼ばれる「永遠の平和、最高の喜び、安楽の世界」があるとされています。こんなお話を高3から中1まで順にしていくのですが、年齢差が最大5歳あるので、中学生向けにはできるだけ平易な言葉を用いるようにしています。今度、珠玉の『昭和ギャグ』の数々を保護者の皆さんにぶつけてみたいと思います。私がかつて教鞭をとっていた頃の卒業生の年代ですから、きっと大爆笑まちがいなし。