「沙羅の木だより」第35号(全日本学生音楽コンクール緊急号)

平成30年12月5日


 全世界の皆さまに、相愛生快挙達成のうれしいニュースのご報告をいたします。先日、横浜市西区の横浜みらいホールで開催された「第72回全日本学生音楽コンクール全国大会」において、バイオリン部門高校1位に3年の谷本沙綾さん、チェロ部門高校1位に3年の松蔭ひかりさんがそれぞれ選出されました。また、バイオリン部門中学校の部に2年の和田涼音さんが入選しました。皆さん、おめでとうございます!


 全日本学生音楽コンクールは、毎日新聞社が主催する音楽を志す学生の登竜門となっているコンクールで、1947年に創設されました。通称「毎コン」「学生音コン」とも呼ばれ、バイオリン、ピアノ、声楽、フルート、チェロ部門に分かれており、部門内でも小学校、中学校、高校、大学の部に分けられています。地区予選と地区本選を経て選ばれた各地の入賞者のみが全国大会に参加できるという、いわば「音楽界の甲子園」ともいうべき学生最高峰のコンクールです。このコンクールで優秀な成績を収め、その後、著名な演奏家となられた方々には、ピアニストの舘野泉さんや野島稔さん、バイオリニストの竹澤恭子さんや戸田弥生さんなどがおられます。


 相愛高校音楽科65年の歴史の中で、過去、このコンクール全国大会において、1位の栄誉にあずかったのは6名(ピアノ1名・独唱1名・バイオリン3名・声楽1名)で、惜しくも2位となったのは1名(バイオリン)です。「音楽の相愛」の輝かしい伝統のもと、今回は2部門1位ということで、これは相愛史上初の快挙といえます。日頃の研鑽の成果を十分に発揮し、すばらしい結果を残してくれました。


 バイオリン部門高校1位に輝いた谷本沙綾さんが演奏したのは、シベリウスのバイオリン協奏曲で、チェロ部門高校1位に輝いた松蔭ひかりさんが演奏したのは、ハチャトゥリアンのチェロ協奏曲。11月の音楽科第2回定期演奏会で、二人はまったく同じ曲を披露してくれていて、私もその卓越した技量と美しい音色に、大いに感心・感動したところです。何より、シベコンもハチャコンも数ある協奏曲の中では、難曲中の難曲と言われていますので、それを学生最高峰のコンクールの本番で、見事に演奏しきったところは、さすが、ブラボー!です。
ちなみに、谷本さんは毎日新聞の12月4日朝刊に、松蔭さんは同じく5日朝刊に、それぞれ演奏時の写真付きで掲載されていますので、ご参考まで。もちろん「全国版」です。なお、例年ですと年明け早々、NHKFMで上位入賞者の演奏が放送されますので、また日時等がわかりましたら、改めてご案内いたします。

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