3月8日から3月31日にかけて実施しました春期講習報告です。
例年通り、素描講座と色彩構成講座を予定していましたが、前半を色彩に、後半を素描に分割して行いました。
昨年度の色彩構成講座の最初に作成した配色カードは、混合比5:5と9:1だったので、今回はまず、残りの7:3のカード作りから始めました。これでポスターカラー12色セットの絵の具を使って、225色もの色を表現できるベースを確立出来たわけです。
そこで、昨年度からの基礎課題の最後の演習になる第4課題の制作に入りました。
まずは、いつものように課題説明と考え方の講義を行いました。
課題内容は、用紙に立方体の図形を画き、その立方体に半透明のリボンをかけた状態を想定して色彩構成し、彩色は立方体の左上に光源があると設定して、三面の明度群とリボンの明度群を表現する、と言うものです。
これら一連の基礎課題のねらいを端的に言えば、それぞれの色が持つ明るさ暗さの度合い(明度)を鋭く理解し自在に構成する為の能力を付けるためです。
続いて、第5課題に移りました。ここからは応用課題になります。今回は特にデザイン志望の受講生が多いので、ちょうど良いタイミングでした。
課題内容は「矢印」をつかった色彩構成です。また講義から始めました。
まず、矢印にはどんな種類があって、どんな性格で、どのように扱えるのかなどを考えて画面構成をしていき、明度設計を綿密に計画していきます。
もう、5枚目の課題なので、色面をきれいな輪郭でとれてムラの無い彩色が出来るようになってきました。色彩構成は作業密度に拠るところが大きいです。
色彩構成講座はこの前半で終了。完成作品は次回ブログで紹介します。
では次回、素描講座をお楽しみに。
美術科 笹 本 仁