校長ごあいさつ

校長安井大悟

 私は人間としてこの世に生まれました。
だから「いのち」について考えることができます。さあご一緒に「いのち」のことを考えてみましょう。

 仏教の立場では、今、私の中で生きている「いのち」を私のもの(所有物)と解釈しません。仏さまからの預かりものです。
しかもこの世に誕生する前の生、今の生、そして肉体が消滅した後の生を貫いて私を私として存在させているものが「いのち」なのです。今は私の身体の中で生きています。お預かりしている私には「いのち」を磨く役目があります。
あわせて、まわりの人々の身体にもその人として存在させている「いのち」が生きていることを忘れてはなりません。そして同じだけ大切なのです。
この「いのち」は多くの「いのち」に支えられてやっと保たれていることもご存じですよね。人間は、他の「いのち」を犠牲にしてしか生きていくことができないのですね。
「いのち」は目に見えません。しかし私の生きていく姿勢を通して見ることができます。私の生き方、素養や所作、ものの考え方などに現れているからです。

 相愛が建学の精神に謳う「當相敬愛(とうそうきょうあい)」とは、『自他ともに如来の一子である 互いに相い敬愛し信頼して生きていこう』(日々の糧より)の意味です。学園に学ぶ生徒たちはこの「いのち」を浄土真宗の教えに従って考え、「いのち」を大切にする宗教的情操を涵養させるのです。