SDGs推進教育学校案内

身近なところ(ローカル)がグローバル化する未来社会。
そんな未来社会で世界・地域・人とのつながりに“響感”し、
人生の原動力として強く明るく生き抜く人間力を育てたい

相愛中学校・高等学校は、1888年、本願寺津村別院の境内地に創立された相愛女学校を起源とします。仏教の教えにもとづく建学の精神は「當相敬愛(まさに相敬愛すべし)」であり、これが校名の由来でもあります。本校は、その精神の土台となる「自利 利他」と「共生」の本質を、主体的かつアクティブに探究する学びを提供し、未来社会を生きる生徒一人ひとりの個性あふれた人 間力(キャリアデザイン能力)をはぐくみたいと考えています。

それを実現する本校の特色ある教育に、一昨年度よりSDGsをコンセプトにした学びが加わりました。 現在、国際社会では「誰一人取り残さない」世界をめざし、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の活動として、世界各国の政府、民間の企業や団体がSDGsを推進しています。

本校は2019年1月に、このUNGCの壮大なチャレンジを日本国内で推進するグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン (GCNJ)に加盟申請を行い、活動に主体的に取り組む会員団体として承認されました。

大阪という地域社会がグローバル化する中で、SDGsの達成をめざしつつ、心豊かなまちづくりに積極的に貢献することで、生徒たちは「自分の学びや努力は、かならず誰かを幸せにする」という意識が心に響きわたる(響感する)はずです。さらに、それが学 習へのより高い目的意識と主体性へとつながるとともに、自己内省と他者への敬愛の心に裏づけられた協働を通して、生徒のキャリア形成に必要な力が育成されると確信しております。

相愛中学校・高等学校 校長
園城 真生

SDGsとは、「誰一人取り残さない世界の実現」

2015年9月、国連加盟国(193国)は、より良い未来社会を実現するために今後15年かけて極度の貧困、不平等・不正義をなくし、私たちの地球を守るための計画「アジェンダ2030」を採択しました。この計画が「持続可能な開発目標(SustainableDevelopment Goals: SDGs)」です。 SDGsは、17の目標と169のターゲットに取り組むことによって『誰一人取り残さない」世界を実現しようという壮大なチャレンジであり、企業や団体はそれぞれの分野の特性を生かして、この目標の達成に取り組んでいます。

相愛中学校・高等学校のSDGs推進教育

“SDGsアクティブラーナー”を体験 ― 「教科」×「体験」の運動型学習

「やりたくないなぁ…」を「やってみよう!」へ成長する学び

  • 中学1・2年生は本格的な探究の学びへと向かうためのきっかけを探ります。
  • 日常の「教科」と「体験」を、事前・事後学習などを通してリンクさせることで、生徒自身の学びへの興味と関心をはぐくみます。
  • 中学1年
大阪のことを学ぼう
  • 中学2年
平和(戦争の歴史)

“SDGsアクティブラーナー”の基礎力向上 ― 専門的な探究プログラム

「やってみよう!」を「やりたい!」へ成長する学び

  • すべての中学3年生・高校1年生がチームをつくり、身近な社会課題の解決法を探究し、チーム企画を考えてプレゼンテーションします。
  • 自分たちが作り上げた企画のプレゼンテーションを通して、人の心を動かすことを実際に体験します。
  • 困っている人の問題を自分事としてとらえることで、地域や社会の活性に寄与する力、小さな活動から社会を動かす力を育てます。
  • 中学3年
  • 高校1年
ソーシャルチェンジ(社会と自分のつながりを主体的に考えるための学習プログラム)

“SDGsアクティブラーナー”の実践力育成 ― 独自の探究プログラム

「やりたい!」を「やれる!」へ成長する学び

  • 高校2年生全生徒がグローバル社会に貢献していく国際人としての能力と資質を磨くアクティブラーニング・プログラム「仏教×SDGs」に取り組み、代表グループは龍谷大学で行われる2泊3日の交流プログラムに参加します。
  • 龍谷大学を中心とした加盟大学の教授や大学生からのサポートとアドバイスを受けながらのハイレベルかつアクティブな探究が魅力です。
  • 「龍谷大学高校生ビジネスアイデアコンテスト」にも積極的に参加します。 毎年、本校の参加グループが、最優秀賞や優秀賞を受賞しています。
  • 高校2年
まごころある国際人の育成~仏教×SDGs

“SDGsアクティブラーナー”としての本格的な実践 ― 課題発見力と課題解決力のさらなる向上

今までのSDGsの学びを糧に、社会のために行動する!

高校3年生を中心として、生徒たちは本校独自の学び(自利)をもとに、世界(グローバル)と地域社会(ローカル)、そして人がつながり合う(共生)ための貢献活動(利他)を実践していきます。それによって、生徒たちは学習への目的意識と主体性、そして自己内省と他者への敬愛の心に裏づけられた協働性を身につけていきます。

  • 高校3年
自分たちがつくる“未来社会”
  • 吹奏楽部
慰問コンサート
  • 高校音楽科
チェコ少年合唱団との演奏交流会

相愛SDGsの詳しい取り組みは、パンフレットもご覧ください。

2021年度版 相愛中学校・高等学校 SDGsの取り組み

相愛版SDGsの活動紹介

年月日 内容
2020年8月19日 森ノ宮にある大阪国際平和センター(ピースおおさか)に見学に行き、「平和な世界をつくるために自分にできることは何か」について考えを深めました。
2020年8月17日 チームで決めた"困っている人"を助ける方法・笑顔にする方法を考え、企画をまとめました。
2020年8月8日 ICTを活用し、「相愛を世界で一番有名にするためには?」というお題に取り組みました。
2020年7月2日 大阪を知り、本校の伝統を学ぶなかで見えてくる課題に取り組みました。
2020年7月2日 社会で起きている問題について、アイディアを出して解決しようと試みました。今回は「相愛高校を地域で一番の観光名所にする方法」「日本で唯一の部活をつくろう」「日本一面白い学校をつくる方法」などについて意見を出し合いました。
2020年6月20日 探究学習を通して、戦争の悲惨さを知り、平和の尊さを学び、さらに自分も含めた「命」を大切にする心を育む取り組みを行いました。
2020年6月19日 ブレインストーミングを行い、自らの意見を形にし、他者を笑顔にするための方法を考えました。
2019年12月11日
高校 音楽科 平和学習と国際交流
SDGs平和教育推進の一環でチェコ「ボニ・プエリ合唱団」と交流演奏会を開催。合唱団の皆さんに『日々の糧英語版』を提供し、建学の精神による「自利利他」と「共生」と、世の中の安穏を願う心をグローバルに普及することに努めました。

「交流演奏会」の詳細はこちら
「『日々の糧英語版』提供」の詳細はこちら
2019年10月12日 探究学習としてSDGsに取り組みました。2学期は、SDGsの各目標に関して、日本や世界で発生している問題について調査し、学年全体で課題を共有しました。
2019年10月9日 「困っている人(事)」に対する問題点を考え、解決するための方法をグループで話し合いました。
2019年9月2日 龍谷大学で行われた「仏教×SDGs」夏期交流学習に2名の生徒が参加しました。2泊3日の合宿に参加し、協働して探究学習に取り組みました。
2019年7月13日 二度と同じ過ちを繰り返さないために、私たちに何ができるのかを考えました。
2019年6月22日 「身のまわりで取り残されている人を探す」ワークに取り組みました。グループに分かれて、何に困っているのか、どのように困っているのか、解決する方法はないのか、などについて思考を深めました。
2019年5月27日 「探究」活動を通して、仲間と力を合わせ、考え、行動し、自分たちらしい答えを見つけるために、「困っている人」をどのように助けるかについて考えました。
2019年5月25日 SDGsについてカテゴリーに分けながら学習し、次に、実際に社会で動き始めたプロジェクト例を学びました。
2019年5月25日 日本の戦争の歴史、恐ろしさや、愚かさを学びました。
2019年5月17日 「日本一面白い学校をつくる方法」、「相愛高校を日本で一番有名にする方法」、「全校生徒で1億円稼ぐ方法」などについて、アイディアを出し合い、話し合いました。