「沙羅の木だより」その28


令和元年9月26日


 いま、日本で二つのワールドカップが開催されています。一つはバレーボールワールドカップで、9月14日~29日までは女子、10月1日~15日までは男子の大会が実施されます。バレーボールワールドカップは、国際バレーボール連盟が主催するバレーボールの世界大会で、世界選手権・オリンピックと併せて『バレーボール三大大会』として位置づけられています。4年に一度、オリンピック前年に日本で恒久開催されるこの大会は、オリンピックの前哨戦として注目度も高く、フジテレビ系列により独占中継されています。日本で初開催となった1977年大会から登場した『バボちゃん』は、いまや、ゆるキャラのパイオニア的存在です。また、これまでジャニーズ事務所のV6や嵐など5組のグループが大会に合わせてデビューし、中継番組のテーマ曲を歌うのが慣習になっています。ちなみに今大会は、デビューから5年が経過しているジャニーズWESTが選ばれています。試合前のパフォーマンスは2011年大会から禁止となり、コート上での歌唱・ダンスこそ現在行われていませんが、大会を盛り上げようという趣旨は十分に理解できるのですが、バレーボール経験者の一人としては、もう少し静かな環境で落ち着いてテレビ観戦したいものです。


 女子日本代表は、ブラジル戦が終わって3勝5敗、現在12チーム中8位となっています。ガンバレ、ニッポン! 


 さて、二つ目のワールドカップはラグビーです。こちらも4年に一度開催される、ラグビーユニオンのナショナルチームの世界一を決定する世界選手権大会で、夏季オリンピック、FIFAワールドカップとともに『世界三大スポーツイベント』に数えられています。アジア初の開催となる2019日本大会は、20の国と地域が参加して、北は札幌市から南は熊本市まで全国12会場を舞台に、9月20日(金)から11月2日(土)の期間、計48試合行われます。日本は1987年の第1回大会から9回連続出場となりますが、これまで一度も決勝トーナメントに進出したことがありません。前回2014イングランド大会では、強敵南アフリカに勝利するなど3勝を挙げながらも、予選敗退となったことは記憶に新しいところです。大会直前まで、いまひとつ盛り上がりに欠けていましたが、20日の開幕戦で日本代表がロシアに完勝してから、俄然ウエーブが来たようです。ラグビーをまったく知らない人でも、①前にボールを投げてはいけない(スローフォワード)、②前にボールを落としてはいけない(ノックオン)、ボールより前にいる人たちはプレーできない(オフサイド)、この3つの基本ルールをしっかり覚えおくことをお勧めします。100kgを優に超える男たちが本気でぶつかり、芝を走り回る姿は実に圧巻、迫力満点です。

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 日本代表の次戦は28日(土)、相手は世界ランキング第2位のアイルランドです。南ア戦のようなジャイアントキリングを、ぜひ期待したいものです。