「沙羅の木だより」その51


令和2年3月17日


 3月14日(土)、相愛中学校第73回卒業証書授与式を挙行いたしました。本来であれば、前日に行うはずだった予行を2日・3日に急きょ実施したため、10日以上、間が空いての本番となりましたが、卒業生の皆さんの見事ながんばりで、滞りなく式が行われ、とてもすばらしい卒業式となりました。新型コロナウイルス感染症への対応から、来賓及び在校生の参列は取りやめ、卒業生や保護者の皆さまの座席も余裕を持たせ、マスクの着用をお願いしたうえでの卒業式となりましたが、皆さまのご理解・ご協力もあって無事終了することができました。改めて感謝申しあげます。校長式辞では、いつもの6割程度の分量に精選し、特に伝えたいことを二つに絞って「夢や目標を持ち挑戦する人生を送ろう」、「人を思いやる気持ちを持とう」と、はなむけの言葉を贈ったところです。

 
 卒業生の皆さんには、相愛中学校で学んだ様々なことを活かして、今後ますます活躍されることを心よりお念じ申しあげます。


 さて、新型コロナウイルス感染症については、WHO(世界保健機関)が「パンデミック(世界的な流行)」を表明するなど、依然として拡大傾向に歯止めが利かない状況が続いています。本校では、3月末まで休校とし、すべての補習や部活動等を中止・禁止しているところですが、今般、春休み中に実施を予定していた、オーストリア音楽研修旅行についても中止を決定いたしました。今や、「欧州がパンデミックの中心となった」というWHO事務局長の発言に見られるように、欧州各国の新型コロナウイルスの感染状況は悪化の一途をたどり、1万人当たりの感染者数(3月16日現在)は、アイスランド4.75、イタリア4.10、ノルウェー2.01をはじめ、オーストリア0.97、英国0.21と、日本の0.06をはるかに上回る数値となっています。すでにオーストリアでは、100名超の屋内行事がキャンセル、すべての学校が休校、5人以上で集まることが禁止され、飲食店も営業禁止となっています。



 音楽研修旅行については、2年に一度の開催ということもあり、最後まで実施の可能性を探ってまいりましたが、苦渋の決断をせざるを得ない状況となりました。本日、参加を予定していた生徒・保護者の皆さまに急ぎお集まりいただき、正式に中止のご連絡をさせていただいたところです。



旅行社から返金された「ユーロ」札は、銀行で再両替せず、しばらく持ち続けたらどうでしょう。「ユーロ」は、欧州連合27か国のうち19か国で公式に導入されている大変便利な通貨です。皆さん近い将来、きっと欧州に行けるチャンスがまた巡ってくると思います。そのときを楽しみに、しっかりと保管しておいてください。

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