「沙羅の木だより」その24
令和元年9月4日
このたび、英誌「ザ・エコノミスト」の調査部門が、世界の60都市の安全性を指数化したランキングを公表し、東京が首位となりました。この調査は2015年から2年に1度行われており、首位の東京は3回連続で、大阪も3位に入り、日本の都市が上位を占めました。治安やインフラ、医療・健康環境、サイバーセキュリティーの4分野で、計57の指標に基づいて比較した調査において、東京は凶悪・軽犯罪の発生率の低さに加え、自然災害に対する防災インフラやコンピューターのウイルス感染率の低さなどでも高い評価を得たそうです。ベスト10に選ばれた国々は、2位シンガポール、4位アムステルダム、5位シドニー、6位トロント、7位ワシントン、8位コペンハーゲン、9位ソウル、10位メルボルンとなっています。私も大阪人(大阪生まれの大阪育ち)の一人として、世界第3位はたいへん光栄に思いますが、それにしても、ほんとうに「ホンマでっか!?」
また、米誌「グローバル・ファイナンス」は「世界で最も安全な国ランキング」を発表しています。戦争と平和、個人の安全、自然災害の3つのリスクで指標を分析、数値化したものですが、日本の順位は128カ国中、43位となっています。ちょっと低すぎる気がしますが、地震や台風・大雨の被害、火山の噴火等、自然災害のリスクを考えれば仕方ないかもしれません。ちなみに、自然災害リスクを含まない「世界平和度指数」の方では、日本は9位だそうです。ベスト10は、1位アイスランド、2位スイス、3位フィンランド、4位ポルトガル、5位オーストリア、6位ノルウェー、7位カタール、8位シンガポール、9位デンマーク、10位ニュージーランドです。1位のアイスランドは人口わずか35万人の小さな島国ですが、広大な自然、美しい四季の変化、人々が寄り添って生きる冬、海に囲まれ国境の紛争がないことなどが大きく影響しているようです。世界でも希少な「軍隊を保有していない国家」という点も評価されるところです。
私も何度か海外を経験していますが、外国に行くたびに、日本の治安の良さを改めて感じます。街なかで落とした財布が持ち主に返ってくる国は、世界にそんなに多くありません。一方で、かつての日本では考えられなかった、凶悪な事件・事故が近年起こっているのも事実です。平和な日本ですが、自分の身は自分で守る、このことは決して忘れないよう、心がけたいものです。
9月に入り、校内に活気が戻ってきました。5日(木)は、エディオンアリーナ大阪で体育祭が開催されます。今年度のテーマは「百花繚乱」です。女子校の体育祭は実に華やかで、特に、最終種目の高3クラスダンスは、3年間(あるいは6年間)の思いを込めた見事なパフォーマンス、チームワークを発揮してくれます。みんなの力で、すばらしい体育祭を創りあげてください。