「沙羅の木だより」その37                         

令和元年11月20日

 今週、朝の学年講話では、某女優の逮捕事案を題材にお話ししています。彼女が所持していたとされる合成麻薬MDMAは、精神錯乱や内臓機能障害、不安・不眠など深刻な副作用を伴い、一度手を染めると常習化してしまう恐ろしい薬物です。この一件により、大河ドラマの撮り直しやCMの打ち切り、CD出荷停止など、彼女(および所属事務所)が背負う違約金は、芸能史上最高の5億円超とも言われています。この瞬間、家族も含め周囲の多くの人々を奈落の底に突き落としてしまったわけです。

 全国的に青少年の間で薬物の乱用が拡大しており、大阪府下の平成30年における大麻事犯では、検挙人員の約30%が未成年であり、近年、大麻の若年層への蔓延が危惧される状況にあります。決して遠い世界の話だと思わないで、正しい知識と正しい分別を持って判断し、行動することが大切です。

 さて、先週16日(土)午後、相愛高等学校音楽科・中学校音楽科進学コース「第3回定期演奏会」を開催いたしましたところ、大勢の皆さまにご来場いただきました。秋の行楽日和のなか、紅葉狩りにも芋掘りにも行かず。本町4丁目に足をお運びいただき、誠にありがとうございました。冒頭でのご挨拶のあと、私も観客の一人として楽しく鑑賞させていただきました。オープニングの山田耕筰作曲「相愛学園歌」は、100名を超える全体合唱で、パイプオルガンのまろやかな響きと相まって、迫力のあるすばらしいハーモニーを聴かせてくれました。中学合唱「心に花を咲かせよう」は、初々しさいっぱいの元気あふれるコーラスでしたし、高校合唱「ほらね」は、お姉さんの面目躍如、声量豊かで実に堂々としたコーラスでした。また、各専攻の成績優秀者による独奏・室内楽は、音楽科を代表する生徒らしく、いずれもすばらしい音を奏でていました。そして、最後はシベリウス作曲、交響詩「フィンランディア」合奏で、中谷満相愛大学教授の指揮のもと、舞台と客席が一体となって、フィナーレにふさわしい盛りあがりとなりました。中谷先生の包み込むような熟練の指揮によって、生徒たちの実力がいかんなく発揮されていました。

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 私はフィンランディアが大好きで、生オケやCDでこれまで何度も何度も聴いてきました。しかし、今回のような合唱付きバージョンは、30年と31歳生きてきて、まったく初めての経験だったのですが、一体感があってとてもすばらしい演奏でした。まさに「ブラボー!」でした。

 このあとも、11月29日(金)に電子オルガン専攻による「Live Gift」、1月25日(土)に高校音楽科1年生「乙女コンサート」、2月7日(金)に中学音楽科進学コース「乙女コンサート」、そして、2月15日(土)に高校音楽科「卒業演奏会」が順次開催されます。詳細は、順次ホームページにアップいたしますのでご参照ください。