「沙羅の木だより」その33

令和元年10月28日

 23日(水)夜、福島区のザ・シンフォニーホールにて、「相愛オーケストラ第72回定期演奏会」が開催されました。相愛オーケストラは1956年に創設。「サイトウ・キネン・オーケストラ」にその名をとどめる名教育者、故斎藤秀雄教授の薫陶を受け、現在もその独自の指導法を継承しています。5つの部門から構成され、相愛大学生と相愛高校音楽科生による大編成の「相愛シンフォニーオーケストラ」、相愛大学音楽学部弦楽器専攻生による「相愛ストリングオーケストラ」、小学生から高校生による弦楽器を主体とする「相愛ジュニアオーケストラ」、そして、相愛大学音楽学部管打楽器専攻生による「相愛ウィンドオーケストラ」、また、2018年4月に相愛大学大学院音楽研究科が設置されたことを機に、大学院生、専攻教員、卒業生などを中心とした「相愛フィルハーモニア」が新たに加わり、総勢350名を擁するまでに発展してきました。  はやい話が「オール相愛オケ」の演奏会で、プログラムはバルトークの「ジーベンビュルゲンの踊り」、レスピーギの「リュートのための古代舞曲とアリア第3組曲」、プロコフィエフの「バレエ音楽『ロメオとジュリエット』作品64より」、メインプログラムはドヴォルザークの「交響曲第8番ト短調作品88」でした。いずれも名曲ばかりで、円光寺雅彦さんの熟練味あふれる指揮のもと、若者らしい生き生きとした音色が響いていました。私はノイマン&チェコ・フィルCDで、ドヴォ8(通称)を何度となく聴いていますが、相愛オケの演奏は、チェコ・フィルよりすばらしかった。世間でよく知られているのはドヴォ9「新世界より」ですが、私はドヴォ8派の一人です。アンコールはステージの袖や後方の座席から、出演者全員で「スラブ舞曲第8番」を演奏したのですが、色とりどりのドレスや蝶ネクタイに身を包んだ小学生たちが実にかわいらしく、約200名からなる大協演は圧巻でした。相愛オーケストラの皆さん、すばらしい演奏をありがとう、そして、お疲れさまでした。

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 さて、先週の学年朝礼では、140年ぶりとなる民法改正についてお話をしたところです。すでに選挙権年齢は変更されていますが、2022年4月から、成年年齢も18歳に引き下げられることになりました。これにより、現在の高3(01年度生)は、新成人となる日が従前どおり20歳の誕生日ですが、高2(02年度生)と高1(03年度生)は、2022年4月1日をもって、それぞれ19歳、18歳で新成人となります。成年になると、親の同意を得なくても自分の意思で携帯の契約や一人暮らしの部屋を借りることが可能になります。飲酒・喫煙などの年齢制限は20歳で変わりませんが、高3で大人扱いとなると、これまで以上に学校教育の果たす使命・役割が重要になってくると思われます。家庭のご協力も必要不可欠ですので、少しずつご準備いただくようよろしくお願いします。それにしても、成人式、成人の日はどうなるのでしょうか?