教室で朝の礼拝を行った後、講堂に集合し終業式を行いました。
最初に校長先生から式辞をいただきました。
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式辞
明日からは春休みですね。
大阪の桜の開花は、今月29日頃だろうと予測されていますね。気分的にもウキウキする季節となりました。それとともに、2016(平成28)年度の学年を今月いっぱいで終え、みなさんは1学年お姉さんになります。
実感はありますか?
さて、実感といえば、2月28日に高校、3月11日に中学の卒業式があり、卒業生との別れの実感を味わいました。中学3年生の中には別の高校へ進まれる人もいらっしゃる訳ですから、単純に進級する、あるいは内部進学するというのは、また違った複雑な思いも交錯したことでしょう。
私はこの桜の季節、年度のかわり目に、必ず思い出す和歌があります。今日はその話をしましょう。親鸞聖人がお詠みになられた歌についてです。まず、その箇所を中学校用宗教教科書"みのり"から引用してみましょう。
「親鸞聖人は9歳の春、伯父の範綱(のりつな)に連れられて、京都の青蓮院(しょうれんいん)の地へ行かれ、慈円(じえん)のもとで出家(得度)されたといわれています。そして名前を範宴(はんねん)と改められました。親鸞聖人が慈円のもとを訪ね、得度の式を受けることを願われたとき、夕方遅かったようで、慈円は『今日はもう遅いので、得度の式は明日にしましょう(1182年のことですから、もちろん電灯などはありません)』と言われました。そのとき、親鸞聖人は『明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは(明日があると思っていても、今は満開に咲いている桜が、夜中に嵐が吹いて散ってしまうかもしれない。それと同じように、この私の身も心も明日はどうなっているかわからない)』という、和歌を詠まれました。慈円はこの和歌に感動して、すぐ得度の式をされたということです。」
青蓮院というお寺は、京都嵐山の粟田口というところにあります。天台宗のお寺で、親鸞聖人は天台の僧として仏門に入られたのです。だから、比叡山に登られ、聖道門の厳しい修行を続けられたのですよ。
さて、本題に戻りましょう。
和歌の訳は教科書通りでおわかりでしょうが、仏教的な意味合いを補足しておきます。それは"日々の糧"28日朝の言葉に表されております。
『昨日は 既に飛び去った鳥である
クヨクヨ思い惑うまい
明日は 未だ捕らえぬ鳥である
取り越し苦労はせぬがよい
今日! 今日こそは 確かに捕らえた鳥である
殺しちゃならぬ 今日を活かせ
そうだ 今日をトコトン活かせ
希望に燃えて 感謝にあふれて 己(おの)が使命を
完全に果たし
今日の この日を意義あらしめよ』
仏教の立場では『今日すべきことを明日に延ばさず、確かにしていくことこそ、よい一日を生きる道である』なのです。今を大切に、充実した今日を積み重ねる人生を生きてください。
年度末にあたり終業式の式辞といたします。

次に、本願寺伝灯奉告法要の作文入賞、部活動、英検・漢検の表彰を行いました。
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1年間の成果に対して多くの人が表彰されました。おめでとうございます。
その後、生徒指導部の竹内先生から春休みの生活について諸注意がありました。特に、スマートフォンとの付き合い方、SNSでの写真のアップについての注意がありました。
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最後に今年度、退職される先生方の紹介とご挨拶がありました。
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お世話になりました。


相愛中学校・高等学校